Tuesday, September 14, 2010

多摩美術大学図書館の新しい利用のてびき


多摩美術大学図書館の利用てびきのリニューアルをお手伝いしました。

建築家・伊東豊雄さんが設計された多摩美図書館の建物は、訪れたものの目を離さない圧倒的な存在感でオープンから3年、国内外からの高い注目を集めてきました。その一方で細かいところにまで工夫の凝らされた図書館内の機能も大変魅力的なのです。ですから、建築/空間的な機能(ハードウェア)と図書館が提供するサービス群(ソフトウェア)をシームレスに統合する利用ガイドブックを作る。大変欲張りなテーマを図書館のスタッフとかかげてのデザイン作業となりました。



図書館の内部の機能の解説に付するイラストレーションを、当時伊東豊雄さんの元で多摩美図書館の設計に携わった建築家・中山英之さんにお願いしました。図書館の中での営みが活き活きと描かれ、絵本を読むように楽しみながら図書館の機能を理解することが出来ます。



もう1つの小さな冊子は、図書館長の秦剛平さんのエッセイ+図書館の写真集です。合わせる写真は写真家の木寺紀雄さんにお願いしました。図書館の中でゆったりと読書中の生徒達やふとした美しい瞬間を上手にすくいあげて下さいました。

さて、建物は?もちろん忘れているわけではありません。表紙を立ててみて下さい。一見無駄に思われる、左右非対称の両観音開きの表紙は建物の長さに合わせて正確にデザインされています。表紙の紙はしなり、湾曲した多摩美図書館の外観そっくりに出来上がります。表紙は版画家の芦川保さんに制作して頂きました。独特に意匠化された建物の外観が浮かび上がります。


あなたがもし橋本駅から多摩美行きのバスに乗ったら写真の様に図書館の建物に出会えるでしょう。新しいてびきは図書館で無料配布されています。一般の方の見学も受け付けていますので、図書館へお問い合わせ下さい。

多摩美術大学図書館(八王子図書館)
〒192-0394 東京都八王子市鑓水2-1723
TEL : 042-676-8611(代)
http://library.tamabi.ac.jp


日独友好150周年記念でドイツで開催されている展覧会「現代日本のブックデザイン」に、多摩美術大学図書館利用のてびきが選出され巡回展示されました。

2011.2.13-3.27
Japanisches Buchdesign der Gegenwart(Contemporary Japanese Book Design)
Museum of the Printing Arts Leipzig













2011.9.9 -11.19
Japanisches Buchdesign der Gegenwart(Contemporary Japanese Book Design)
Japanisches Kulturinstitut(The Japan Foundation)



Klingspor Museum Offenbach




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